『夕山謡』
お互いを想う距離は万里の雲の中
小雨に打たれ青緑なさざ波が浮かんでは消えていく
影に向かい酒を飲み 酔われずに眠気も消えはしない
夜風に吹かれ 悠々と揺れに揺れ
遠き山は天辺に尽きる
濃霧に包まれ 心は物寂しいとばかり
黄昏は暮れ
夜は微かに寒い
ここまでの人生をゆっくりと思い出しては吟味し
かつての己の若さを嘲笑うばかり
ああ天辺に翔る霞はなんと明るい
天上に掛ける月はなんと清く澄んでいるんだろう
来る時に言葉は交わされず 去る時も聞かず
ああ心は哀愁を感じるばかり
幾人も来ては去っていき 末には誰も残ってはおらず
ただ季節が変わるばかり
ああ千の帆が目の前で過ぎていく
天の尽きるところまで
涙が知らずに溢れ、ただその帰り船を望むばかり
船が短くても絶たない想いは永く
たとえお互いを思慕する距離は万里の天空に隔てられても
願いはただ君とお互いを想い続けるだけに・・・
《夕山谣》
相思万里云间
细雨青青滟滟
对影未醉犹眠
晚风悠悠曳曳
远山尽 雾生苍
黄昏暮 夜微凉
浮生岁月思过往
奚落着那些年的轻狂
落霞明 月盈盈
来复无言去不闻
动离愁 几人空留
任他夏去复立秋
千帆过 天尽头
流光脉脉盼归舟
舟短情却长 纵使天边各一方
愿与君两相望
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