本日8月2日、バンダイナムコゲームス本社で開催された“2010年度『テイルズ オブ』ラインナップ発表会”の模様をレポートする。
1995年12月15日に1作目『テイルズ オブ ファンタジア』が発売されて以来、幾多のゲームタイトルが制作され、近年はOVA、TVアニメ、劇場アニメといったアニメコンテンツや、一昨年より開催されている“テイルズ オブ フェスティバル”といったイベントも展開する『テイルズ オブ』シリーズ。登壇した取締役スタジオ統括担当の中谷始氏と、第1スタジオ ゼネラルマネージャーの吉積信氏は、ユーザーをはじめとする人々のおかげでこれまでの15年があったと語った。
そして吉積氏の口から語られた今年度の『テイルズ オブ』のテーマは、“Tales With.”。「今年は基本に立ち戻って考えました」と話したこのテーマには、『テイルズ オブ』を作る側とユーザーが、ともに作っていく、ともに楽しんでいくという意味が込められているそうだ。
ここからは発表会の中で明らかになった情報を掲載。先ほどの記事にも掲載した3タイトルと、8月5日発売の『テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョンX』についてお伝えしていく。
■充実の新要素! 『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー3』
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▲続々と新情報を明かした大館氏。公開された情報から推し量るに、相当な本編ボリュームとなりそうだ。 |
タイトル紹介ではじめに登壇したのは、制作プロデューサーの大館隆司氏。今週発売を迎えるPSP『テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョンX(以下、なりダンX)』と、2011年発売予定のPSP『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー3(以下、TOW RM3)』の2タイトルの情報が、大館氏の口より明らかにされた。
『TOW RM3』の紹介では、まず映像が上映され、3人目のカノンノや、80人以上のシリーズキャラクターが登場すること、その他パワーアップした点などが語られた。前作の1.6倍ものキャラクターが登場する『TOW RM3』。映像では、アスベル・ラント、ジュディス、ノーマ・ビアッティ、コハク・ハーツ、チェルシー・トーン、ユーリ・ローウェルなどのキャラクターたちを確認できた。また映像の終盤では“ついに明かされる世界樹の謎”という文字も出ていたので、ストーリーにも期待できそうだ。
[size=110%]平野綾さん演じる3人目のカノンノ
1作目より、“カノンノ”という名前は共通していながら、異なる人物がヒロインとして登場する『TOW RM』シリーズ。今作では、平野綾さんが声を演じるカノンノ・グラスバレーがヒロインとなる。平野さんのビデオメッセージも上映され、「カノンノみたいな役はあまり演じないので、お芝居の幅をたくさん用意してから収録に臨み、お芝居の幅を広げながら演じました」というアフレコ時のエピソードを話していた。
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▲発表会では、新たなカノンノのイラストやプロフィールも明かされた。大館氏によると、カノンノは春夏秋冬をイメージしているそうで、1作目は春、2作目は夏、今作は秋をイメージしたカノンノなのだという。 |
[size=110%]操作キャラは76人! 80人以上のシリーズキャラ登場
『TOW RM』シリーズでは、『テイルズ オブ』シリーズの歴代キャラクターたちと、自分の作成したキャラクターとが、一緒に冒険をして戦えるのが魅力の1つ。今作では大幅にキャラクターが追加され、「80人+1で“80人以上”としょっぱいことは言いません。胸を張って言います」と大館氏も太鼓判を押す、80人以上ものシリーズキャラクターが登場する。
キャラクターのボイスはすべて新規収録されたため、収録に3カ月もかかったとのことで、ボイスのボリュームにも期待が持てる。さらに大館氏の口からは、操作キャラクターが76人になることも明らかにされた。
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▲『テイルズ オブ グレイセス』のキャラクターが早くも参戦。「『グレイセス』のアラウンドステップを、『TOW RM』の中にどう消化したかが見どころになると思います」とも語る大館氏。 |
さらにキャラクターメイキングでも、パーツのパターンが増えるとともに、身長も変えられるようになるという。新規装備も追加され、より見た目にこだわれるようになるようだ。また、描き下ろしのカットイン演出も充実しており、今作では『テイルズ オブ レジェンディア』のキャラクターにも秘奥義が用意されているという。
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▲大館氏の口から、驚きのエピソードも明かされた。秘奥義のない『レジェンディア』だが、実は当時の資料の中に、ゲームでは未実装だった秘奥義が存在したとのこと。幻の秘奥義を『TOW RM3』で繰り出せる! |
[size=110%]パワーアップ要素はまだまだある!
舞台は新たな世界“ルミナシア”となり、ダンジョンの数も増える。ダンジョン自体も、これまでの『TOW RM』とは異なり、近作の『テイルズ オブ』と似た斜め見下ろし型のような表現に変わる。ダンジョン内にはギミックが追加され、加えて過去の『テイルズ オブ』作品に似せたダンジョンも登場するいう。
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▲ルミナシアも、やはり世界樹を中心とした世界。世界樹が生み出したとされるエネルギー鉱物、“星晶(ホスチア)”をめぐる争いが描かれるそうだ。 |
大館氏は、ユーザーの要望が多かったというデータインストール機能の搭載、ゲーム連動サイトでのユーザー間コミュニティ機能の搭載を掲げた。また前作と前々作、『なりダンX』のセーブデータを持っていると、いいこともあるという。この他、『TOW RM2』のthe Best版が9月29日に2,800円(税込)で発売されることも、あわせて発表された。
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▲スタッフには豪華メンバーが集結。ナムコ・テイルズスタジオも、制作協力で参加している。 |
■もうすぐ発売の『なりダンX』情報は?
今年でシリーズ15周年を迎えるにあたり、『テイルズ オブ』のおもしろさに向き合うところから企画がスタートしたという『なりダンX』。ゲーム情報に関してはこれまで公開してきた通り(1報 / 2報 / 3報 / 4報 / 5報)としながらも、今後発売されるCD3作品のジャケットイラストが、横につながった1枚絵になるという情報が取り上げられた。
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▲ジャケットのイラストがつながるのは、テーマソングを歌う奥華子さんのシングル『ガラスの花(Tales of Edition)』(8月4日発売)、アルバム『うたかた』(8月16日発売)、『テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョンX オリジナルサウンドトラック』(8月18日発売)の3枚。 |
本編クリア後の物語も楽しめる『テイルズ オブ グレイセス エフ』
大館氏に続いて登壇したのは、同じく制作プロデューサーの馬場英雄氏。馬場氏からは、PS3で発売される2タイトル『テイルズ オブ グレイセス エフ(以下、TOG-f)』と『Next Tales of(仮)』(発売日未定)が紹介された。
[size=110%]本編に加えて半年後の物語も収録!
Wiiで昨年発売された『テイルズ オブ グレイセス』に、数多くの新要素が追加されて2010年冬に登場する『TOG-f』。一番の見どころは、本編クリア後より半年後の物語を描いたストーリー“未来への系譜編”が収録されることだろう。本編終了後の謎に応える内容が描かれるというこの後日談では、台本3冊分に相当する音声が収録されたとのこと。ちなみに本編では、台本4冊分ほどの音声収録だったそうだ。
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▲主人公アスベル・ラント役の櫻井孝宏さんから、クリア後のアスベルたちの軌跡が描かられることを喜ぶビデオメッセージも届いた。 |
[size=110%]“未来への系譜編”で衣装が登場!
「半年後を描いた物語では、各人が普通の生活に戻っているはずなので、それにあった衣装を」ということで、キャラクターの新衣装も登場する。今回、馬場氏より紹介されたのはソフィの新衣装。その画像を掲載する。また、ハードがPS3になったことにより、グラフィックのHDクオリティ化も図られている。
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▲グラフィックは、『グレイセス』のやわらかいタッチを生かすため、アウトラインにもこだわった表現になるとのこと。 |
[size=110%]新たな術技・秘奥義など他にも新要素が!
キャラクターに、新たな術技・秘奥義も追加される。アスベルの“天覇神雷断(てんはじんらいだん)”と、ソフィの“シャドウ・モーメント”を紹介した画像に加え、他の新要素が詰まっているという画像についての写真を掲載。チェックしてほしい。
なお、8月下旬をメドにPlayStation StoreでPVの配信が始まるとのこと。新情報が待ちきれない人は、ダウンロードしよう。
■シリーズ15周年記念タイトル『Next Tales of(仮)』
最後に、PS3で制作中のシリーズ15周年記念タイトルの情報が、ほんの少しだけ明かされた。『Next Tales of(仮)』とあるタイトルについては、テーマ性と密着に結びついているため、現在はまだ決定していないとのこと。キャラクターデザインやタイアップアーティストについても、現在はまだ不明だ。ただし、上記の絵をはじめ、コンセプトアートについては基本的に奥村大悟氏が担当しているという。まだ不明な点の多い作品だが、続報に期待しよう。
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▲馬場氏は、ネット上で出回っていた本作のタイトルについても全面否定していた。 |
その後、吉積氏のあいさつで幕を閉じた発表会。吉積氏は、15周年を迎える『テイルズ オブ』シリーズについて「5年後に何をしようということよりも、持てる力を全力投入して、次のタイトルで何ができるか、それがすべてだと思っています」と、こだわりを口にしていた。
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※画面は開発中のもの。