TGLは、『bitter smile.(ビタースマイル)』をPS Vita用ソフトとして11月28日に発売する。価格は通常版が5,229円(税込)、ダウンロード版が3,980円(税込)。また、オリジナルサウンドトラック“スマイルハーモニー”が封入された初回限定版が6,279円(税込)にて発売される。
本作は、PC用恋愛ADV『bitter smile.』をPS Vita向けに移植したもの。都心から少し離れた場所にある下町を舞台に、久々に故郷へと帰ってきた主人公・矢崎優の視点で幼なじみやクラスメイトたちとの新生活が描かれる。作品コンセプトは“幼なじみ学園ホームドラマ”。
初報となる今回の記事では、『bitter smile.』のプロローグや舞台設定、登場キャラクターを紹介する。また、本作の先着購入特典として、公式メイキングブック“スマイルグラフティー”が付いてくる。数がなくなり次第終了となるので、欲しい人は早めに予約しておこう。
~プロローグ~ 電車を降り、改札を出て人を待つ。かすかな懐かしさに多少の不安も抱えつつ。
――かつて自分の住んでいた町にまた住むということ。
駅からの、久しく忘れていた道。見目麗しい幼なじみの姉妹に連れられ、新しい我が家へと歩いていく……。
……はずだったのだが、そこにあった“に違いない”アパートは、無数の柱やトラックやその他諸々を織り交ぜたオブジェへと華麗に転生していた……。
盃町――。
市街地から少し離れたその一画には、まだ銭湯の煙突が現役で煙を上げていたりする下町。頭の禿げたマスコットをいまだ飾り続ける薬局の角を曲がり、少し歩くと“千寿”という、一軒のたこ焼き屋がある。
そのたこ焼き屋を営んでいるのが轟木家。そこに暮らす三姉妹の次女、桜子。
かつては想いを寄せていた幼なじみ……だが、彼、矢崎優は過去にはとらわれない。ましてや未練なんて微塵も感じさせない。日陰から彼女を見守る……。それが彼の生きざま。……まぁ、そうあれればいいなぁと思っているだけなわけで。
で、故あってたこ焼き屋の二階に住むことになった主人公、矢崎優。
たこ焼き屋を営む婆さんの孫である轟木三姉妹、
ちょっとボケたところのあるOLの長女、
人懐っこい三女、
そしてやたらお節介な次女桜子
と……、
敵意剥き出しのお嬢様や
行方不明のもう1人の転入生。
そして、自称看板娘や自称紳士のクラスメイトなど、そんな面子に期待と不安を孕みつつも待ったなしで新しい生活は始まるのであった。
……頑張れ俺。
●舞台設定・盃町(さかずきちょう) 都心から少し離れた場所にある下町。周辺の都市開発に取り残されたような町並みだが、田舎というほど自然豊かでもない。
土手と河川敷、今も現役で湯気をあげる銭湯の煙突、夕暮れ時になると賑やかさが増す吹きっ曝しの商店通り……。そんなどこか懐かしさを覚える風景も数多く残っている。
・たこ焼き千寿(せんじゅ) 轟木紀乃が道楽で経営しているたこ焼き屋。常連には“たこ千”と略される。店舗には気軽に立ち寄って持ち帰れる出窓があるが、中で食べれるようにテーブル席数セットとカウンター席もある。
●主人公矢崎優(やざき ゆう) 学園3年生で本編の主人公。家庭の事情で、生まれ育った“盃町”に数年ぶりに戻ってくることになった。一応受験生で、妹に雪華(ゆきは)がいる。
口だけ番長で優柔不断。根はやさしく気遣いも忘れないが、ややシスコン気味。よかれと思ってやったことが裏目に出ることも多い。仁侠映画が好きで、ストイックな生き様にあこがれたりもしているが、その実、桜子の趣味に感化されているだけで、実際の生活にはあまり反映されてない。幼なじみの桜子のお節介には閉口気味だが、なんだかんだでいい友だちだと思っている。
轟木桜子(とどろき さくらこ)
身長:160cm B78/W55/H85
学園3年生の轟木家次女。主人公・優の幼なじみで世話好きの下町娘。面倒見のいい性格で、特に優に関してはやたら世話を焼きたがる。ただ、意地っ張りで素直になれない面もあったり。
傍から見ると、優とは相当の仲よしに見えるのだが、仲のよさはお互いに否定する。優と同じく仁侠映画が好きで、映画の主人公のような男性がタイプらしいが、実のところは不明。
桜子が腕を振るったタコ焼きは一部からは“さくら焼き”と呼ばれ崇められている。しかし本人は、実は西洋嗜好で、友人であるめぐみの家のクレープをよく食べている。
宮津橋勇樹(みやつばし いさき)
身長:165cm B90/W57/H82
学園3年生。主人公と時を同じくしてやって来た謎の転入生。常に寡黙で多くを語らず、己の信じる道を進んでいる、と本人は思っている。
周囲に対して反応が薄く、あまり興味を示さない。一見クールそうに見えるが、熱い思いもうちに秘めている。言い寄ってくるナンパな男子を散々に蹴散らしたらしい……という噂から、転入早々“狂犬”の異名を頂戴することになる。
轟木要(とどろき かなめ)
身長:164cm B102/W60/H88
轟木家の長女で会社員。優にとっては近所の優しいお姉さん的存在で、ときどき優をからかっては楽しんでいる。
轟木家からそれほど離れていない所に部屋を借りて1人暮らしをしている。涙もろいのか、何気ないことで思い出したように涙を流すこともしばしば。時代劇フリークであり、妹たちに頼んだ時代劇の録画を見るのが週末深夜の楽しみ。
轟木みい(とどろき みい)
身長:158cm B100/W58/H86
やたらと優に絡んでくる轟木家三女。昔から優をからかうのが好きで、なにかとなついてくる。学園1年生。
一歩引いて姉たちを観察している風であり、少々口が悪く、毒も吐く。交友関係は広く、年上の友人も多かったりして、敵は作らないタイプ。俳句や川柳がブームらしい。
●サブキャラクター・有河知世翔(ありかわ ちせか) 桜子を先輩と慕っている学園1年生。桜子とは部活の先輩後輩の間柄で、みいとは同じクラスで親友でもある。桜子の幼なじみである優を目の敵にしていて、喧嘩になることも多い。真面目で義理堅いが、思い込みも激しい。
・沖奈恵(おきな めぐみ) 商店街脇にあるクレープ店“ハッピーシーサー”の看板娘。優とは中学からの友人であり、桜子の親友。2人のよき理解者でもあるが浮かれた話も大好きで、たまに失敗することも。
・小林策夜(こばやし さくや) たこ焼き屋の2階に優とともに間借りしている学園2年生。自分のことを「お兄さん」と呼ぶ、自称紳士の変態。
・矢崎雪華(やざき ゆきは) しっかり者だが、背伸びもしたい年頃の女の子。自分から話題の中心に入っていくことは少ないが、兄の優をそっとフォローをしてくれる。趣味は料理と貯金。
轟木姉妹のことが苦手な優に、応対役として前に出されることが多い。兄と桜子の関係を気にかける、年端の割にはませたところもある。ショッピングの時はやや性格が変わる。
・轟木紀乃(とどろき きの) 桜子達姉妹の祖母。道楽でたこ焼き屋を経営している。